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インタビュー

柔道を通しての教育の可能性や武道とスポーツの境界線とは何か、歴史ある神奈川大学の柔道部をこれからどのように盛り上げていくのか、などについてお話を伺いました。

----これからの柔道の可能性について、柔道を行う事によって何を学べますか?また、それはどう活かせますか?

清遠 雄一(以下、清遠)
体を鍛えて強くなると言う事もありますが、そういったことは二の次で、一番は礼儀、挨拶することや、履き物をそろえる事、基本的な事を人間として心から磨いていくことが学べます。そうした礼儀がしっかり出来る人間であれば周りから好意を持ってもらえるので、人との接し方を良好にする事に生かせると考えています。

志村 夏望(以下、志村)
大学から柔道を始めたのですが、中高の時はバスケットボールしていました。バスケットでも人を敬う気持ちなど学べたのですが、柔道は礼儀作法など重視していて学ぶところは非常にあります。礼儀作法の精神はアルバイトなど社会生活している時に、非常に役立っています。

藤川 翼(以下、藤川)
礼儀作法もそうなのですが、柔道は上下関係も厳しく、先輩/後輩を思いやる気持ちが学べました。これから先、社会に出て仕事をすると思いますが、そうした会社の先輩、同僚にも同じ様に思いやりを持って接することが出来ると思います。

----今年はオリンピックイヤーですが、日本は良い成績が残せますか?また、日本代表選手の試合の見所はどこですか?

清遠
4年前のロンドンオリンピックが女子1枚だけの金メダルになってしまっていたわけですが、そこから井上康生監督に変わり、新しい練習法など積極的に取り入れている監督で、良い変化があると思います。特に軽量級は期待が出来ると思います。
見所は、選手が投げて一本取るところが一般の方は面白いと思いますが、なかなか簡単には相手も投げられず、小競り合いになります。代表クラスだと柔道着がはだけても技を掛けようと鬼気迫る勢いで試合するのですが、その激しさが普通ではないので是非そういった迫力を見て欲しいです。
志村
まだ始めたばかりで善し悪しを言えるほど経験がないですが、日本にはがんばってもらいたいです。見所は女子柔道軽量級のスピードが早く展開が瞬時に変わるのでそこを見てもらうと面白いと思います。
藤川
オリンピックの出場選手の自主練習の様子をよく見るようにしています。代表の海老沼選手は足がつっても練習をやめないし、私生活も何でも自分で行い、非常に自分に厳しい方で尊敬しています。海老沼選手がいる代表なので良い成績を期待しています。

----日本のライバルになる国はどこですか?また、注目している選手はいますか?

清遠
色々有りますがロシアですね。柔道人口も日本より多いかもしれないです。ロシアはサンボなど軍隊系格闘技の歴史があり、柔道も抵抗なく取り入れられています。現在非常に強い国の一つだと思います。
志村
国際試合などまだあまり見ていないので、どこが強いかなど分からないですが、リオオリンピックの柔道をしっかり見ていきたいと思います。
藤川
フランスのテディ・リネール選手が強くて注目しています。ほとんど負けたことがない選手で100kg超級と一番大きいクラスですが力勝負だけでなく技のスピードも早く、リネール選手に勝つことが日本の目標だと思います。

----武道とスポーツの境界線は何だと思いますか?

清遠
礼儀作法が線引きになると思います。スポーツマンシップは相手を敬い競技することだと思いますが、武道(柔道)は礼儀作法が明文化されています。柔道の創始者 嘉納治五郎先生の「精力善用」「自他共栄」の教えがあるように他の武道にも、礼儀や精神に関して明確な教えがある所が違うと思います。

志村
スポーツと武道の違いは「礼に始まって礼に終わる」事だと思います。球技なども最初に礼はしますが挨拶の意味合いが強いです。武道の礼は相手を敬い、心から全てに対して感謝の念を思う所が有り、そこが違うと思います。
藤川
全部言われてしまいました。先の二人と同意見です。

----柔道を始めて良かったことはなんですか?

清遠
先ほどから出ていますが上下関係の礼儀が出来る事によって、大人の人達と話すときも節度を保って落ち着いて話が出来るようになりました。そうした自分の対応に「ハッキリして良い」とほめて頂いたりするので、柔道していて良かったと感じています。もう一つは人を投る事です。傲慢に人を投げて気持ちいいと言う事では無く、鍛えた事によって柔道でそうしたことが出来ると言う意味です。自分に自信が付きました。
志村
やっぱり礼儀作法を体験できたことが良かったです。 他のスポーツも上下関係などしっかり学べると思いますが、礼儀に関して柔道をしていなければ分からなかったところがあり、始めて良かったと思っています。
藤川
以前投げられなかった人が、投げられる様になり自分の進歩に達成感を感じています。個々の人と人の戦いなのでこの人に勝ったと言う事は、自信になり良かったと思います。

----いつから柔道を始めたのですか?

清遠
中学から始めました。当時すごく負けず嫌いで強くいたいと言う気持ちが強く有りました。その頃、姉が先に柔道をしていて、その後押しと、強くありたい気持ちとがあいまって柔道を始めました。
志村
大学入学時は柔道や、武道系の部括に入部しようとは、まるで考えていませんでした。友達が武道の部括に入部したいと言って合気道部に行った時に、たまたま柔道部の先輩がいて「柔道部も練習見に来たら」と誘われたのがきっかけです。練習を見に行ったら技を掛けて人を投げているところがかっこいいと思いました。また、将来自分の就職活動にもプラスになると思い入部しました。

藤川
自分も中学から始めたのですが、はじめから柔道をしようと思っていませんでした。友達に誘われて柔道部の練習を見に行った時、先輩と同じ様に人を投げてみたいと思ったことと、友人達に負けず強くないたいと思いました。その時の見学で、投げ込みを体験させてもらい、実際に相手が飛ぶ事が楽しく思い入部しました。

----今までのベストプレーを教えて下さい。また、他の人の試合を見て印象に残ったことなど有りますか?

清遠
中学の時いつも大会の決勝にでている先輩がいて、高校の時対戦することがあり「絶対勝てない。終わりだ」と覚悟していました。どうせ負けるならめちゃくちゃ精一杯やってやろうと対戦したのですが、相手をコロンと倒す事が出来て試合に勝ちました。そのことでとても自信が付きました。
他人の試合だと全日本学生柔道選手権というトップレベルの大会でインターハイチャンピオンの試合がすごいと感じました。普通は投げれない所から投げてしまう技の切れを見て鳥肌が立ちました。
志村
ベストプレーではないのですが、全国レベルの選手と対戦する時が有りました。普段テレビ観戦で礼の後、顔付きが変わるところを見てすごい気迫だと感じていましたが、その時ナマで目の前の対戦相手の顔付きが変わるのを見て恐怖したのが印象に残っています。対戦相手の選手はすごい自信と気合いがあるから顔に出るのだろうと身をもって実感しました。
藤川
中学生の時の試合ですが、県で上位にいつもいる強豪選手と試合することになりました。その日の自分は絶好調で、4試合中4勝していて最後にその強豪選手と当たりました。今まで勝ったことがない相手だったのですが、絶好調の勢いでその選手から一本取れた時はとても嬉しくて最高の一本でした。
自分以外の試合では先ほどの海老沼選手が世界大会に出ているときに対戦相手から反則気味の関節技を受け、負傷してしまったのですが試合を継続し、負傷しているにもかかわらず相手から一本取って優勝した試合が心に残っています。海老沼選手のすごさを感じました。

----今後柔道部をどうしていきたいですか?または、何をしていきたいですか?

清遠
柔道部を強くしたいのは当然ありますが、人として礼儀をしっかり身につけられる集団にしていきたいです。最初の質問の答えと重なりますが神大柔道部には、日常生活の基本的な礼儀が出来る人間になれるようにしていきたいです。
志村
私は始めたばかりなので何かを残すと言うより学んでいる最中です。技の切れを良くして一本取れるようにしたいです。一つの動作スピードや、技の決定力がないので、後2年で身につけて行きたいと思います。また、大学から柔道を始める後輩もいるので、初心者でも柔道を楽しめることなど経験を踏まえ伝えていきたいと思います。
藤川
後輩達には大学や練習を休まないで生活して欲しいので、自己の健康管理を真剣に行い病気をしないようにする意識持つ事を伝えます。そして今は先輩に教えて頂いていますが柔道部の仕事(試合の準備など)を後輩に教えていけるようにしたいと思っています。

----ありがとうございました。

〜主な戦績〜

第70回神奈川県学生柔道春季大会

団体戦(男子7人制)

1回戦 対横浜国立大学 4-2 勝

2回戦 対防衛大学校 0-5 負

3位決定戦 対関東学院大学 5-2 勝

3位入賞

男子(軽量級)

井上 京亮(現代ビジネス学科2年) 準優勝

女子(軽量級)

樋口 史奈(人間科学科3年) 準優勝

関東学生優勝大会

団体戦(男子7人制)

2回戦 対日本工業大学 6-1 勝

3回戦 対防衛大学校 0-5 負

ベスト8

※2016年3月取材

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